【改造申請について】

各種の保安部品が適正に付けられていれば、車種を問わず「側車付き」に変更する事が出来ます。
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■保安部品の位置が正しい事。
1)指示器
色は橙色(黄色ではありません)、一分間に120回以下の点滅であること、後方・前方より見て、表面積が7平方センチ以上あること、各種電装品の一番外側にあること。(車幅灯よりも中心線で外側。)
※オートバイ(本車)は4輪車と違い、制動灯や尾灯は同軸上にあり、おのずと指示器が一番外側にくる事になります。一番外と言うのは中心線が一番外側にあればいいです。
2)制動灯
赤色で15ワット以上、最外側より40センチ以上中に入らない事、中心より車幅の1/4以上の所に付ける事、正面より見て、表面積が20平方センチ以上ある事。
3)車幅灯
白色、5ワット、15平方センチ以上、外側、指示器の内側で左右が同じ高さにある事。
4)反射鏡
赤色、10平方センチ以上。※指示器が最外側にある事。


■制動関係
1)総重量の60%を越える能力を有する事。
※制動能力は計算でも求められますが、実質制動能力を確認するようにしましょう。ブレーキテスターで実質の制動能力がわかります。
2)サイドブレーキを有する事。
(12度の勾配で引く力が30kg以内で止まる事、尚かつ機械式で動輪を止めるようになっている事。)
※年式によっては検査上、サイドブレーキの必要ない時があります。


■強度証明
1)カーボディー(カー取り付け部、ボディーの強度、突起物の有無)
2)本車フレーム強度(取り付け部の補強強度、溶接強度)
3)カー側フレーム強度(本車とのジョイント部の強度、フレームの耐加重、溶接強度、側車輪部の取り付け強度)
4)前輪懸架装置(バネ下の構造によって計算の方法が変わります)
※材質の係数k1(k2)を参照する場合もあります。
5)各部の詳細図及び略図(寸法、材質を記入。メーカーのモノなら部品番号)
…強度証明は大まかにはこの5点くらいですが、時々によって陸運局の担当官から、各部の詳細な強度証明を求められることがあります。
溶接に関しては、溶接による劣化を考慮した上で、溶接材強度の70~75%ほどで計算して下さい。
※座屈荷重に関しては係数によっては、ランキンの式やオイラーの式を用いて強度を証明して下さい。
《強度の目安》
取り付けで大切なのは、フレームが美しく付いている事です。綺麗なフレームは強度もあります。見た目を信用しても間違いではありません。(当然、強さを意識して見て下さい。)構造物は見た目に美しく、丈夫そうに見える事が大事です。
人の見た目は、案外と正しく、美しいフレームは強度もあります。「これでいいのか?」とか「大丈夫だろうか?」という気持ちが湧くモノは、実際にも強度的に弱く、経年劣化によって歪みや割れを生じます。
側車の取り付け方は、【サイドカーのセッティングについて】をよくお読みになって下さい。
応力は一方方向にばかり加わる訳ではありませんから、計算式も応用する必要があります。車枠強度を計算するためには「ランキンの公式」や「オイラーの理論公式」などを用います。
■その他
「最大傾斜角度」「走行性能計算書」「諸元表」、それと使用材料の「強度検討書」
…この強度検討書は、サイドカーの取り付け状態によって色々と応用して計算をすることになります。
実質強度はストレイン(ひずみ)ゲージによって確認しますが、計算上は安全率1.6倍、降伏点又は耐力1.3倍、負荷倍率2.5倍をクリアしなければなりません。
上記のことを参考にしていただければ、個人でサイドカー車検を取ることができます。
こちらの記事も参考にして下さい。 → 【改造等に伴う申請書類】
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※下の写真は、当店でのワイヤーストレインゲージによる強度測定の様子です。


NKオートでは¥165,000~で改造申請をいたします。(自賠責保険、重量税、取り付けの為の改造費等は別途。)
改造申請するには、一旦廃車することになります。(ナンバープレートが変わります。)
大阪府以外のお客様には、
1)「予備検」(お客様が書類を支局へ持って行きナンバープレートを貰う。)
2)店主名義で登録し、後にお客様の所在地で名義変更をする。
のどちらかの方法で書類をお渡しします。
改造申請前の車検証には、車体の形状の欄に「オートバイ」と書かれていますが、その欄は変更後「側車付きオートバイ」と変わります。
(NK auto 中尾)
by nkauto | 2011-02-21 00:26 | サイドカーについて | Comments(0)