【壁ネコ】

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去年（２０１０年）６月のこと。
店のどこからか猫の鳴き声が聞こえる。小さい小さい鳴き声、生まれて間もないような鳴き声。
店の裏から？店の表から？…いや、中から？
悩むこと４日、ついにわかった、壁の中から聞こえる！
壁のどこ？…べニアを剥がすが見えない、事務所側の壁を少しエアーソーで切って、マイナスドライバーで少しずつ少しずつめくってみた。
見つけた！２０センチ四方の穴を開けると、中で「ミー」と鳴いていた。
すぐに病院に連れて行って健康診断をしてもらった。

しかし！あくる日、なおも鳴き声がする。
さらに壁を壊してみるが見つからず、その日は断念。
そのあくる日も鳴き声が聞こえるため、捜索を再開…発見!! ２階で保管しているサイドカーの中に、なんと３匹も居た。
壁の中がダクト状になっており、鳴き声は２階からダクトを伝って聞こえて来たようだ。最初に壁の中から発見された子猫は、２階の隙間から１階へ落ちてしまったのだろう。
家にはすでに４匹のネコを飼っているのだが、新たに４匹保護することになった。１匹目が壁の中から出てきたので、４匹の子ネコたちを「壁ネコ」と総称することにした。１匹目は色から名前を付けたが、「グレー」ではなく「グレイ」だ。
２匹目は、２階で見つけた時、１匹だけ「シャーシャー」っと威嚇したので「シャーアズナブル赤い彗星」と付けたが、略して「シャーちゃん」だ。
３匹目はシャム猫の雑種らしく、ベージュとコゲ茶のツートンだが、名前は「ツートン」ではない。トローっとしており動作がゆっくり、一番大きい。雰囲気から「ポン太」と付けた。
最後は一番小さかったので「小ちゃん」と決めた。（NK auto 中尾）

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